高校生向け公開講座「大学で学ぶ文学入門 —芥川龍之介『羅生門』を読む―」を開催しました

gate2025

8月2日(土)、宮城県の高大連携事業として、日本文学科教員による高校生向け公開講座が本学で開講されました。

今年度のテーマは「大学で学ぶ文学入門—芥川龍之介『羅生門』を読む―」。午前・午後の2部構成の授業を通して、多くの高校生が国語の授業で読む芥川龍之介『羅生門』を、授業とは異なる多様な観点で読み解きました。

深澤昌夫先生による午前の授業では、芥川が創作の材料にした『今昔物語集』の説話と小説『羅生門』を比較し、“元ネタ”との違いを見つけることを通して、『羅生門』が何を描いた小説なのかを高校生といっしょに考えました。お昼休みを挟み、午後の笠間はるな先生の授業では、芥川龍之介の創作ノートと下書き原稿をもとに、『羅生門』冒頭が完成までにどのような変遷をたどっていったのかを見ていきました。2つの授業を通して、教科書で読むだけでは見えてこない作品の魅力や背景に触れることができたのではないでしょうか。

少人数での開催となりましたが、昼休みにみんなで学内を散策するなど、和やかな講座になりました。

この高校生向け公開講座は昨年度も開催し、同じく『羅生門』を対象に教員が各自の視点から講義を行いました。今年は2年連続の『羅生門』となりましたが、日本の文学・文化・言語にかかわる多彩なテーマで、これからも続けて実施していきたいと思っています。

高校生のみなさん、ぜひ来年度もご参加ください。