「自校学 ―日本文学科の歴史を振り返る―」を開催しました

school2去る7月24日(水)、日本文学科では特別企画といたしまして「自校学―日本文学科の歴史を振り返る―」を開催いたしました。日本文学科名誉教授である犬飼公之先生と、日本文学科教授である田中和夫先生が、非常に興味深いお話をしてくださいました。

田中先生は、宮城学院が現在の桜ヶ丘に移転してくる前の様々なお話をしてくださいました。昔、宮城学院が仙台駅の近くにあったことを、ほとんどの学生は知りませんでした。かつての宮城学院は、現在国際ホテルが建っているまさにあの場所にあったのです。旧校舎の写真を懐かしく見つめながら、田中先生は色々な写真を大きなスクリーンに映し出され、当時のエピソードを教えてくださいました。そこには、時が流れても決して色褪せることのない先輩方の生き生きとした姿がありました。

年に1度発行しております『日本文学ノート』を、皇后さまがお手に取られてご覧になられたお話には胸が高鳴りました。そしてなによりも、詩人としても名高く、学長でもあられた日本文学科教授石井昌光先生が、チョコレート色の校舎と、芝生が青々と輝く中庭と、そして雲がゆっくりと流れる青空に囲まれた日本一の女子大を作ろうと、現在の場所に移転を決められたお話には、時を超えて感動いたしました。

犬飼先生は宮城学院全体としての自校学ということで、全国的に著名である同窓生たちや、宮城学院で教鞭をとられた方々のお話をしてくださいました。日本人なら誰でもが知っているあの方々が、まさか宮城学院にかかわりがあったことを知り驚きました。犬飼先生のお話を伺っていると、目の前にその作家たちが立っているような感覚に襲われました。先生からとめどなくあふれ出た名前の数々。ここではご紹介しませんが、偉大な人々を輩出していることを、その人々が自分たちの先輩であることを知り、学生たちは過去へと思いを馳せたようです。

最後に、この企画のために大学へお越しくださった日本文学科名誉教授であられる遠藤好英先生からも、旧校舎時代のお話を伺うことができました。日本文学科の歴史を振り返る、と題して開催されました今回の日本文学科特別企画。学科に対する個々の思いをよりいっそう深めてくれる良い機会となったのではないでしょうか。田中先生、そして犬飼先生、本当にありがとうございました。