仙台在住の作家 熊谷達也氏による公開授業を開催しました

 

kuma2018-2

11月6日(火)、日本文学科では仙台在住の作家 熊谷達也先生をお迎えし、公開授業を開催しました。

文芸評論家であり、日本文学科で創作論を教えてくださっている池上冬樹先生の授業の一環として開催され、創作を学ぶ学生たちが熱心に熊谷先生のお話に耳を傾けました。熊谷先生は新田次郎文学賞や山本周五郎賞、直木賞といった様々な賞を受賞されています。

先ずは、事前に提出されていた学生の作品に対する講評が行われました。受講生たち、池上先生、そして熊谷先生が感想を述べられました。特に熊谷先生はお話しくださる前に、作品を提出した学生にたくさん質問をしてくださいました。登場人物の動作、仕草、心の動き、考え方・・・・等々、設定を細かく確認されました。熊谷先生によりますと、リアリティからかけ離れた小説を書く時は、設定をしっかりさせる必要があるそうです。読者が読んだ時に、疑問を抱かせるような文章ではいけないとのことでした。また、熊谷先生ご推薦の辞書(池上先生も同じ辞書をご愛用)も紹介してくださり、作品の中で間違った日本語を用いることは非常にマイナスになるため、辞書を常に横に置いて調べる習慣を身につけて欲しいとアドバイスくださいました。

第一線で活躍される作家によるアドバイスを聞き漏らすまいと、作品を提出した学生はもちろん、受講生も皆必死にペンを走らせていました。

講評が終わると、池上先生が聞き役となり、熊谷先生が色々なお話を教えてくださいました。学生と同じ20代の頃のお話、作家を志した理由、数学の教師時代のお話、受験生時代に通っていた国分町の喫茶店のお話、初めて投稿した作品のお話、新人賞を受賞された後のお話・・・・と、とにかく盛りだくさんでしたね。面白いエピソードも多く、最初は緊張していた受講生たちも、気づけば笑顔になっていました。

最後に、学生からの質問にも丁寧に答えてくださった熊谷先生。最新作も楽しみですね。熊谷先生、本日は本当にありがとうございました