多文化防災ワークショップを催しました

2015年7月16日に、(公財)仙台観光国際協会およびNPO法人IVYの方を招き、国際文化学科で多文化防災ワークショップを催しました。国際文化学科の2・3年生のほか、日本文学科で日本語教授法を学ぶ学生・院生も参加しました。

ワークショップでは、3.11の後に仙台市内の避難所にいた外国人などの支援に実際に携わった協会の菊池哲佳氏と堀野正浩氏から当時の状況について説明をいただき、続いて、1つの事例として、避難所に身を寄せていた日本人2人と外国人2人のロールプレーイングを参加者全員で行いました。日本人は70歳の女性、および40歳のサラリーマン、外国人は赤ん坊を抱えた日本人の若い配偶者の女性、および来日間もない語学研修生の若い男性という設定でした。震災当時、高校生だった学生がこのような約設定に最初は戸惑っていましたが、この状況の中でそれぞれの人物が抱えている課題と問題点がそれなりに明らかになってきました。

ディスカッションの結果、模範解答の「困っている人がいれば声をかければよい」ということでいったん話が落着したようにみえました。しかし、避難所の中で、情報が錯綜・混乱するなか自分自身の不安を乗り越えて知らない人に話しかけることにとても大きな勇気が要るということを主催者から指摘され、一座が驚きに包まれました。模範解答を超えたところに真実があることを参加者が学び、より現実的な多文化防災の実践に結びついていくことを期待したいと思います。