(健康栄養学研究科)修士論文発表会および講演会を開催しました

2025年3月8日に、健康栄養学研究科 修士論文発表会および講演会を開催しました。

今年度の修了生は2名でした。

阿部晃子さんは、病院の管理栄養士の立場から「消化管狭窄を認めるがん患者における消化管狭窄食の有用性に対する検討」というテーマで、「消化管狭窄食」導入後の「消化管狭窄食」と「従来食」の提供下における食事摂取量および栄養状態と、「消化管狭窄食」導入前後の再狭窄の頻度や個人対応の内容・頻度および管理栄養士の業務時間について発表しました。

原田亜依さんは、「女子大学生における咀嚼能力の現状と食事・体組成・運動との関連について」というテーマで、キシリトール咀嚼チェックガムを用いて咀嚼能力を判定し、咀嚼能力の低下の要因と考えられる食事や運動状況および体組成や体力の面から発表しました。

この日は大学院生と学部生、学外の方、教員併せて12名が参加しました。発表後にはたくさんの質問が挙げられ,有意義なディスカッションの時間となりました。

 

引き続き研修会では、本学・食品栄養学科で大学院の講義も担当されている佐藤陽 教授より「病気の予防・治療の可能性を持つ食品由来成分の探索研究」と題し、講演が行われました。

 

佐藤先生がこれまでに行なってきた「アトピー性皮膚炎の予防治療につながるイカリン脂質」、「乳がんの予防・治療につながるニンニク臭気成分、アケビ果皮抽出化合物」、「食物アレルギーや動脈硬化の予防・改善につながるケトン体」などの研究について紹介いただきました。

 

大学院進学や研究への道を志している学生はじめ教員の日頃の学習・研究活動や私生活の中にも活かせるような非常に興味深い内容でした。

 

修了生の阿部さんは社会人学生のため、長期履修制度を活用して3年間研究に取り組みました。原田さんは臨床栄養師を目指して資格の講座と900時間の学外実習も行いながら研究をやり遂げました。二人とも仕事や目標を両立して研究し論文を完成させたことは大きな力と自信になったことと思います。今後のますますのご活躍をお祈りいたします。

 

本発表会と講演会は,学内外の方に本研究科の研究教育内容や姿勢を理解していただく大変よい機会となりました。

以上