落語は日本の伝統話芸の一つです。今回は、この落語を英語で演じて世界に広げる活動を行っている玉田知恵先生(本学非常勤講師)をお招きし、「英語落語でコミュニケーションを学ぼう」と題したワークショップを開催しました。玉田先生は『千英』という高座名で、日本国内だけでなくロンドンやオーストラリアでも英語落語を演じた経験をお持ちです。
玉田先生による落語についてのミニレクチャーと『時そば』の実演の後、客が小銭を数えながら代金をごまかそうとする有名な「落ち」の場面を、学生たちがペアになって演じる課題に移りました。学生たちは、まず店主と客のキャラクターを自分たちで設定し、そのキャラクターになりきってこの場面を演じました。キャラクターはミッキーマウスからクレヨンしんちゃんまで、じつに多様な役者がそろいました。
どのペアも声色や口調に工夫を凝らし、見事な落語を披露してくれました。初めは少し恥ずかしそうな姿も見受けられましたが、中盤からどんどん盛り上がり、最後は笑いと拍手喝采で幕引きとなりました。話芸の実践を通じて、コミュニケーションの真髄とは何かを考える良い機会となりました。
<学生の振り返りより抜粋>
・表情豊かで楽しかった。
・蕎麦を食べている時の表現/表情が本当に食べているようだった。
・想像力を働かせて見ると、より面白さを感じた。
・間の取り方の違い(英語と日本語/日常の会話と落語)が興味深かった。
・英語を話す上で大事なのはリアクションだと気づきました。
・(落語を)テレビで見るのと実際に見るのは全く違って新鮮だった。自分たちでキャラクターを考え工夫するのは難しかったけれど、貴重な体験でした。
・緊張したけれど楽しくできました。
・実際に演じるのは難しかったけれど、みんな上手で楽しかった。
・普段、英語で話すのは苦手だけれど、今回はとても楽しく話すことができました。
・みんなと笑いながらできて、貴重な時間でした。
・表現という面で、(落語も)音楽と同じだと思いました。


