【備忘録 思索の扉】第十八回 カヤラン(榧蘭)との再会

宮城学院の敷地内にはさまざまな動植物が暮らしています。大型連休最後の日曜日、そろそろカヤランが花を咲かせる頃かもしれないと双眼鏡を持って丸田沢沿いの遊歩道を歩きました。高さ15メートルはあろうかと思われるモミの木の地上から10メートル辺りの枝を見上げ、蕾をつけていそうな枝を眺めていましたが(写真1)、首が痛くなって地面を見下ろすと、多くの花を咲かせたカヤランが小枝に着生したままの状態で地面に落ちているのを発見しました(写真2 これは地面から持ち上げて撮影しています)。

カヤランは宮城県「レッドデータブック(RDB)」(絶滅の危機に晒されている生物種についてまとめた書籍)で絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類されている多年生の着生ランです。2年前に大量に落下しているのを発見して以来、久しぶりに間近に見ることができました。

カヤランをはじめとする宮城学院に生息する野生ランや、ランと深いかかわりを持つニホンミツバチの生態については、2020年度発行の宮城学院資料室年報(pp. 75–79)で詳しく述べています。

宮城学院資料室年報 2020年度

(木村春美 第二言語習得)