12月6日(土)、般若堂の小林嵩先生をお招きし、特別実技実習「日本画(表具)の保存と取り扱い」を行いました。
はじめに小林先生による裏打ちの作業を見せていただきました。熟練の職人技が披露され、実習生たちは緊張をにじませつつもその巧みな手さばきを熱心に観察していました。
小林先生によって裏打ちが施された作品は、作業前とは見違える美しさです。

その後は掛軸・巻子本の実物に触れながら、その取り扱いを学びました。
矢筈の扱いや巻緒の結び方に苦戦している実習生もいましたが、それぞれが館務実習や授業で学んだことを活かしながら、一つ一つの動作を丁寧に、慎重に行っている様子がうかがえました。


職人の技術を目の当たりにし、自ら実物に触れその難しさを知ることで、文化財を保存することの意義や、それを支える技術・知識の重要性を改めて実感する機会となりました。
今回の実習で得た経験を活かし、今後も学芸員および文化財に関する学びをより一層深めていってほしいと思います。
