2018年11月05日放送 22回

 2018年11月05日放送 22回

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本日は、中田美月さん、佐々木李菜さん、コメンテーターは横山さん、蘇武さん、ゲストにイーストファーム今野さん、メインパーソナリティは石川怜奈でお送りします。

最初のコーナーは「私たちのキャンパスライフ」のコーナーです。
第22回は私、石川怜奈が「栄養評価実験」について紹介します。

今回は、3年生の前期で受けた栄養評価実験についてお話したいと思います。栄養評価実験では、自分自身が被験者となり、様々な実験を行いました。実験内容は、尿試料による栄養状態の評価や呼吸機能、循環機能についてなど、全部で7項目の実験をしました。そして、この実験の担当教員が、なんと正木先生なんです!

今日は、この栄養評価実験で学んだ内容の中から、食後の血糖変化について詳しくお話します。
血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のこと言います。血糖は食事の影響を受けやすく、食後に高くなります。食べ物が摂取されて血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌されます。このインスリンの分泌量が少なかったり、分泌が十分量あっても働きが悪いと慢性的な高血糖の状態が続きます。高血糖状態が続くと、糖尿病や様々な心臓疾患につながるほか、がんの発症リスクを高めてしまいます。

みなさんはグリセミックインデックスという言葉を聞いたことがありますか。グリセミックインデックスは血糖をコントロールするための一つの指標です。グリセミックインデックスはGIとも言うのですが、食品ごとに血糖値の上がり方は異なっており、グリセミックインデックスはこの上がり方を数値化したものです。つまり、この数値が低い食品ほど、血糖値は上がりにくいということです。

実験では、グルコース、おにぎり、バナナを試料として、それぞれの試料摂取0分後、30分後、60分後、90分後、120分後の血糖変化を調べ、グリセミックインデックスを求めました。クラス全員の結果から求めたグリセミックインデックスはグルコースを100とすると、おにぎりが57、バナナが53となり、食品によって血糖値の上がり方が異なることがわかりました。

ちなみに、シドニー大学が調べたグリセミックインデックスを日本人用に調整したものの主食、炭水化物のグリセミックインデックスでは、パンは95で最も高く、精白米が84、スパゲッティが65、そして、そばは54で低くなっています。つまり、パンは血糖値を上げやすく、そばは血糖値を上げにくいということです。

(Q.つまり、グリセミックインデックスが高い食品は身体に悪いということですか?)
いいえ、パンのグリセミックインデックスが高いからと言ってパンは体に悪い!ということではありません。それは、グリセミックインデックスの値は他の栄養素との組み合わせや調理方法、咀嚼回数や食物繊維の量等によって変化するからです。ですので、あくまで目安として考えてください。そこで、血糖値を上げにくくする食事の組み合わせの例を調べてきました。
グリセミックインデックスが最も高かったパンは、サラダや野菜炒めと組み合わせて食べることで、血糖値を上げにくくしてくれます。これは、野菜に含まれる食物繊維が吸収を遅らせてくれるからです。この食物繊維は、95もあったパンのグリセミックインデックスを70~80まで下げる効果があるそうです。
みなさんはお寿司お好きですか。酢は、胃の滞留時間を長くする働きがあるため、普通の白ごはんよりも酢飯のほうが、血糖値は上がりにくくなります。
つまり、いろんな食品・栄養素を組み合わせて、主食・主菜・副菜をそろえてバランスの良い食事をすることが大切ということですね。バランスのとれた食事をすることで、血糖値を急激に上がりにくくし、高血糖の予防につながります。

グリセミックインデックスは主に、糖尿病の食事指導などに使われていますが、うまく活用することでダイエットやスポーツをしている人にも有効とされています。ですので、この他の食品のグリセミックインデックスも調べてみてはいかがでしょうか。

以上、「私たちのキャンパスライフ」のコーナーは石川がお伝えしました。
さて、ここからは、イーストファーム今野さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。今年のお米はどうでしたか。
これからの季節は、新米が楽しみですね。
蘇武さんは野菜を育てていらっしゃいますが、今の旬の野菜や、栽培でお米と多き異なることやポイントはありますか。
蘇武さんトーク
イーストファーム今野さんと蘇武さんにお話を伺いました。ありがとうございました。

≪音楽タイム≫
~♪~

≪コーナー2 泉区いいとこ大発見≫
第22回は佐々木李菜さんにご紹介していただきます。それではよろしくお願いします。

今回は、地下鉄泉区中央駅より車で5分の「アイスリンク仙台」をご紹介させていただきます。アイスリンク仙台は、8月の24時間テレビで羽生結弦選手のアイスショーが放送され、見た方も多いのではないでしょうか。フィギュアスケートのシーズンも始まる時期でもあり、仙台のスケート場について調べてみようと思い、今回、横山さんと、正木ゼミのメンバーで3年の須田佑美さんと取材に行ってまいりました!

まず、仙台は、フィギュアスケート発祥の地と言われているのを知っていますか?
仙台城近くにある、「五色沼」というところでは、明治中期、外国人たちがこの場所でスケートを始め、フィギュアスケートの指導を受けた学生らが全国各地で普及に努めたことから、日本フィギュアスケートの発祥の地と言われています。

みなさんは、スケートの経験はありますか?
アイスリンク仙台は、ご存知の方も多いと思いますが、2006年トリノオリンピックで金メダルの荒川静香さん、2014年ソチオリンピック、2018年平昌オリンピックでともに金メダルの羽生結弦選手が育ったリンクとしても有名です。

三井不動産SPORTS LINK CITY FUN-TEのスポーツ棟にあり、今年で11周年を迎えるそうです。当リンクは24時間・1年間、滑走することのできるスケートリンクとして、東北では数少ないリンクの中の1つになっています。一般向けの営業時間は平日で11時から、土日祝日は10時から始まり、どちらも18時に終了となります。利用料金は、大人で1200円、中学生・高校生で700円、小学生以下で600円になっています。

2017年にリンク周辺を約2割拡張してリニューアルされ、荒川静香さんや羽生選手のギャラリーの新設、両人の助言を取り入れたラウンジ・観覧席・レッスンスタジオの新設と音響設備の更新などがなされたようです。また、スポーツ棟内にはフィットネスクラブJOYFIT仙台泉も隣接しています。リニューアル完成披露セレモニーでは荒川静香さんや2002年・2003年の世界選手権銅メダリストの本田武史さんが訪れたそうです。

現在、当リンクで練習している選手は60人ほどで、小学生から大学生までいるそうです。選手の多くは女の子だそうですが、羽生結弦選手の活躍によりスケート選手を目指す男の子が増えたそうです。
私は小学生の時に1度しかスケートをやったことがなく、取材した日のスケートリンクでみなさんのスケートしている姿にとても圧倒されました。また、子どもから大人までとても楽しそうにしている姿がとても印象に残っています。今回の取材では、スケートの体験はしなかったので、近々スケートをしに訪れてみたいと思います。

また、冬季限定で仙台勾当台公園市民会場のステージ前に屋外アイスリンクが設置されているのはご存知でしょうか?アイスリンク仙台を管理運営しています加藤商会様が運営しているそうです。こちらはSENDAI光のページェントとの関連企画となっており、期間や料金など詳しい情報は公式サイトをご覧ください。

フィギュアスケート発祥の地、仙台でぜひ皆さんもスケートを体験してみてください。
最後に、お忙しいところ取材をこころよく引き受けていただきありがとうございました。

以上、「泉区いいとこ大発見Part2」のコーナーで、今回は佐々木李菜さんに「アイスリンク仙台」について紹介してもらいました。
さて、続いては「解決!なんでもアンサー」のコーナーです。
このコーナーでは、私たちの悩みやリスナーのみなさんから頂いた疑問や質問をみんなで考え、解決していきます。今回は、4年の中田美月さんに紹介してもらいます。よろしくお願いします。
はい、今回はペンネーム「ピーナッツ」さんから「バターとマーガリンはよく似ていますが、一体何が違うのでしょうか?」という質問をいただきました。そこで今回は私、中田美月がお答えいたします。
たしかに、バターとマーガリンは見た目も使い道もよく似ていますよね。

実は、バターとマーガリンは、原料、製造方法、成分等が大きく違います。
バターは牛乳だけから製造されており、乳製品の一つです。遠心分離によって牛乳からクリームを分離し、これを激しくかき回すことで得られます。日本語では、牛乳の乳に、酪農の酪と書いて「乳酪」といいます。

一方、マーガリンは、動物や植物から精製した油脂に水素を添加し、液状から固体状に硬化させ、発酵させた牛乳、食塩、ビタミン類などを加えて乳化し、練り合わせてバター状にした食品です。原料は牛乳だけではないというところが、バターとの大きな違いです。使われる油脂は具体的には、大豆油、パーム油、なたね油などです。原料によって固さや味の違った製品を作ることができるのもマーガリンの特徴です。スーパーへ行くと固いものから柔らかいもの、減塩タイプのものなど色々と種類があるので見てみてください。

しかし、原料は違いますがよく似ていますよね。実はそれもそのはずで、マーガリンはバターの代用品として1869年にフランスで開発されたのです。日本ではかつては人造バターとも呼ばれていたそうで、1952年の11月にマーガリンという呼び方に改められたそうです。

なぜ、バターの代用品が必要になったのかというと、当時のフランスはプロイセン王国という隣の国と戦争しておりバターが不足していたからなのです。そこでナポレオン3世が 代用品の開発を募り、メージュ・ムーリェという化学者が牛脂と牛乳を混ぜ、冷やし固めたものを考案したのが始まりです。

Q.材料や作り方も違うということは栄養にも違いがあるんですか?
そうなんです。栄養素も大きく違います。バターは、栄養素としては脂肪、ビタミンA、ビタミンDが豊富です。100g当たりのコレステロールはバター210mgに対し、マーガリンは5mgとかなり違います。マーガリンに比べバターはコレステロールがかなり多いですね。しかし一方のマーガリンには、トランス脂肪酸が含まれており、これが健康被害を及ぼすとも言われています。WHOとFAOの2003年のレポートでは、トランス脂肪酸は心臓疾患に罹るリスクを増加させやすいと報告されており、主に冠動脈の閉塞、狭心症、心筋梗塞等の虚血性心疾患の発症と認知機能の低下が指摘されています。原因としては、悪玉コレステロールを増やすだけでなく善玉コレステロールを減らしてしまうことや、中性脂肪を減少させるDHAや脂質代謝を改善するEPAの生成を阻害してしまうこと等が挙げられます。このことを考えるとマーガリンの方が体に悪そうですね。

このようによく似ているバターとマーガリンですが、原料、成分、味、値段等大きな違いがあります。食べ比べてみると、風味の違いが分かるかもしれませんね。また、健康を考える方は栄養の豊富なバター、節約中の方は比較的安く買えるマーガリンを選んでみてはいかがでしょうか。

以上、「解決!なんでもアンサー」、今回は中田美月さんに「バターとマーガリンの違い」について解決してもらいました。

『管理栄養士を目指す宮城学院女子大生のパワフル奮闘記 来週もお楽しみに』