[ キリスト教文化研究所 ] シンポジウム  「人間の復興と女性のエンパワーメント―女子大学から立ち上がる復興の新たなかたち」を開催しました

本シンポジウムでは、女性と災害をテーマに、女子大学から立ち上がる防災のあり方を女性学、男女共同参画の視点から検討しました。災害復興や防災の議論のなかで、ともすれば周辺化される女性、子ども、マイノリティの抱える困難に注目し、これからの地域防災や市民社会の形成に欠かせないジェンダー平等と多様性配慮の視点を共有しました。

前半は3人のパネリストを迎えて、女性、子ども、国際的視点から災害と人間の復興について考えました。
1「被災者が復興の主体となるための支援を」(本学特任教授 浅野富美枝)
2「女性の手仕事と復興支援―インド西部地震と東日本大震災の事例より」(国立民族学博物館外来研究員 金谷美和)
3 「子どもの心を支援するために」(本学名誉教授 畑山みさ子)

後半は実践報告「東日本大震災における宮城学院女子大学の社会貢献:学生による子ども支援ボランティアを中心に」と題して(本学准教授 市野澤潤平)、被災時から平時へとまたがる長期的な実践のネットワークの重要性が語られました。
ディスカッションでは学生や市民の方々から質問やコメントが寄せられ、充実した内容となりました。

「女性視点の大切さ、女性のニーズを実現する避難所での取り組みなど、復興関連のボランティアをしている私にもとても意味があった」「支援されるだけでなく働くことを通して自分の生活を取り戻すことが大事」
「心の問題はすぐに解決はできないので、子どものためのケア組織や長期間にわたる支援が必要とわかった」参加した学生たちは自らの体験と重ね合わせながら、多くの刺激を受けた様子です。