附属森のこども園の園だより:5月号のコラム紹介

幼児教育専攻の教員が、リレー方式で担当している附属森のこども園の園だより5月号のコラムを紹介させていただきます。5月号は、田中秀和先生のコラムです。

「野球場の変化」

春を迎え、野球好きの私としてはシーズン開幕という、わくわくする季節となりました。多くの平日の夜、私はテレビで野球観戦をしています。先日、テレビをみていると、観客席の映像に赤ちゃんが映っていました。私はそれがとてもうれしいと感じました。
かつての野球場は、試合を観戦するために訪れるお客さんを想定して設計されていました。もちろん、それは今でもかわらない部分であります。しかし、最近の野球場は試合観戦を行うこと以外の目的で訪れても楽しめるように様々な工夫が施されています。試合前のイベントや子どもの遊び場の整備、個々の選手ごとに異なる登場曲やトランペット演奏など試合以外にも数々の楽しみが用意されているのです。冒頭で述べた赤ちゃんがこれらを理解しているかはわかりませんが、親御さんが乳児や幼児を連れて行く行先候補のひとつとして野球場が入っていることはうれしいことです。それは野球場という空間が子どもだけでなく、大人も一緒に楽しむことができる環境整備が行われていると考えることも可能です。現在、ベビーカーの持ち込みを可としたり、キッズスペースのある球場も増えてきています。
 
私が専門とする社会福祉学には、ソーシャルインクルージョンという概念があります。これは、社会的に弱い立場にある人々を含め、すべての人々を社会のなかに取り組みながら共に支え合っていくというものです。今日の野球場は、乳児・幼児から高齢者や障害をもつ方まで様々な方々が集える場所になっています。そのような場所を増やし、人々の幸せな暮らしが保障される社会の構築に向けてこれからも努力を続けていきたいと考えています。

宮城学院女子大学  教育学部 教育学科 田中秀和