アイマスク(視覚遮断)体験はガイド役が頼り!

「こっ、怖い」と初めの一歩が踏み出せない学生たち。

本日の授業はアイマスクを付けて白杖を持ち、ガイド役のペア学生に手引きされながら歩く「視覚遮断体験」を実施しました。

今回は視覚障害者の体験ではありません。あくまで視覚に障害を持たない学生たちが、視覚を遮断して歩いてみる体験授業です。視覚障害をお持ちの方はご自分の中に「この場所は段差が1段あって、その先に信号がある」というように覚えていて、視覚だけに頼らない歩き方を身に付けていることがあります。つまり視覚をもっぱら頼りに歩行する、“見える”人たちとは異なっています。「見えない」状況下で歩くのは、学生にとって想像を超える大変さでした。

少し歩くのに慣れてきて校舎の外の中庭の芝生を歩いてみたり、売店にも行ってみました。何と言っても階段、しかも下りが怖かったのです。そんな時に頼りになるのはガイド役の学生の丁寧な説明です。「あと19段くらい階段を降りると、学食とかカフェのある場所ね。あ、あと3段で平らなところに着く。でもちょっと石があるから気を付けて。白杖で確かめてみて」と、困らないようにゆっくり手引きをするガイド役。こうした声掛けがあってこそ、普段視覚を頼りにしている学生は歩くことが出来たのです。いつも通っているのに、まったく分からない感覚が新鮮でした。

今回の授業がそのまま結びつくのではないのですが、これから視覚障害の方に授業に来ていただいて、生活の様子などをお聞きします。サポートを必要とする方たちは、どんな支援を期待しているのかをお聞きしたいと思っています。「社会福祉士は誰のために働くのか」をしっかり理解し、役に立つ専門職になるための2年生の授業の様子でした。