フィールド実習(フランス)を実施しました。

フランスはノルマンディ地方の主要都市の一つカン。今夏、8月19日~9月4日にかけて、この町にある本学の提携校カン大学にて、人間文化学科のフィールド実習が実施され、1年生8名、2年生6名の計14名の学生たちが参加しました。
学生たちはカン大学で語学研修を受けながら、フランス人家庭にホームステイして、フランスでの暮らしを体験しました。カンは人も気候も穏やか。街歩きをしていても、ノルマンディ公城や男子修道院などの歴史的遺産や、チョコレートやファッションなどのおしゃれなブティックがそこかしこにあり、とても魅力的な町です。

授業のない週末には、日本はもちろん世界的にも人気の高いモン・サン・ミッシエルとサン・マロを訪ねました。当日は天気も良く、あの独特のモン・サン・ミッシエルの姿が青空によく映えていました。学生たちのテンションが上がったのは言うまでもありません。
サン・マロはブルターニュ地方の港町で、青い海と美しい海岸、そして町を囲む城壁が特徴です。当日は多くの観光客とともに海水浴を楽しむ人たちで大賑わいでした。
さて、この実習は日仏文化交流という面もあわせ持っています。学生たちは語学学校やホームステイを通してフランス文化を学びましたが、日本文化を伝えるという大切な役割も果たしてくれました。ホストファミリーが最も関心を示したものはやはり和食で、ホストファミリーから寿司を作ってほしいとの要望を受け、巻きずしや握りずしなどを振る舞った学生たちもいました。

圧巻は、カンを発つ前日に行われた「日本文化の夕べ」(La soirée japonaise)でしょう。学生たちが用意したプログラムは、①ゆかた、②アニメ、③日本の歌、④少林寺拳法、そして⑤書道です。皆さん、色鮮やかなゆかたには興味津々で、学生たちに着せてもらって御満悦の様子でした。アニメでは日本のアニメやアニメグッズを紹介、日本の歌では「ふるさと」と『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」を全員による合唱で披露し、少林寺拳法では学生たちがすりや痴漢を撃退する寸劇で会場を沸かせました。書道では漢字の成り立ちや意味をクイズ形式で説明した後、皆さん一人一人に自分の名前をカタカナで書いてもらうという企画でした。皆さん、慣れない筆を上手に使いながら一生懸命に名前を書いていました。もちろん、その作品は皆さんへのプレゼントです。

この他にも、カン近郊の町バイユーを訪ね、世界遺産となっているノルマンディ公ギヨームのタペストリーを見学したり、ホストファミリーと海辺を散策したり、近くのシャトーで開催された音楽祭を楽しんだりと、ここには書ききれないほどの多くの体験をしました。
そして、カンからヴェルサイユに行き、ヴェルサイユ宮殿、大小トリアノン宮殿を訪ねてフランス文化を堪能し、全員無事に帰国しました。今回のこの実習が学生たちの大切な思い出となるとともに、これをきっかけによりいっそうフランスに関心を持ってくれたらいいなと思います。(担当:今林直樹教授)