タイからサワディーカー

 人間文化学科で、キャリア講演会をおこなってくれた卒業生の横澤さんから、お便りと写真が届きましたので、紹介します。。

 サワディーカー! 2023年3月に宮城学院女子大学人間文化学科を卒業した横澤萌佳です。
 5月に、第2回キャリア講演会で、お話しました。あれから、1週間後、タイのバンコクに旅立ちました。私は、今、国際協力機構のJICA海外協力隊として、タイの東部のチャンタブリー県に6月中旬から滞在しています。現地では、中等教育機関で日本語教師として活動をしています。
 チャンタブリー県は、首都バンコクから車やバスで5時間のところにあります。地下鉄や電車は無い為、県をまたぐ移動はバスになります。トロピカルフルーツの産地、宝石商の中心地、古き良きオールドタウンと言われています。「チャンタブリー」という地名は、「月の町」という意味です。月にはウサギがいるということで輝く月の中にウサギがいるマークが県の紋章になっています。そのため、町の標識やごみ箱、電灯には、必ずウサギが描いてあります。
 言語は、英語が殆ど通じません。その為、タイ語を使って生活をしています。タイ語が読めないと、話せないと、生活することがとても難しいです。日々、タイ語の勉強は欠かせません。食事は、平日は学校の食堂で買って、土日は市場で食べたりしています。1食、約100円~280円程度です。歩道は整備されているため、職場や買い物には徒歩で行きます。

 私が赴任している学校は、中高一貫校です。学校には、日本語特別教室と日本語教師専用の職員室もあります。中学校までは、外国語科目の選択必修科目として日本語を学習していますが、高校からは専攻として日本語を学習しています。
 現在、私は、タイ人の日本語教師と協働で高校生の授業を担当しています。教科書の内容を教えることはもちろんですが、日本文化を実際に体験する授業も大切にしています。先日、七夕飾りを作りました。例年、竹に模した装飾を飾り、短冊に願い事を書く活動を行っていたようです。今年は、さらに、例年の活動に加え、「仙台七夕まつり」を紹介し、「吹き流し」を生徒たちと作りました。生徒たちは、完成した「吹き流し」の前で写真を撮ったり、掲示した仙台のパンフレットを見たりと興味津々でした。
 さいわいなことに、アニメ「ハイキュー」のおかげで「宮城県」を知っている生徒は多数います。また、高校3年生の授業で伊達政宗を扱ったことがあるようで、「宮城県」や「仙台」というワードを聞いて、「知っている!!勉強しました!!」と嬉しいリアクションを貰うこともありました。タイと宮城県は、タイフェスや仙台―タイ間の国際線があることで、比較的身近な国だと思います。授業で日本語を教えることはもちろんですが、1人でも多くの生徒に宮城県や仙台を知ってもらうきっかけも提供していきたいと思います。
 来年には、みなさんと手紙交換をできればと思っています。そのときは、よろしくお願いします。

    JICA海外協力隊2023年度4次隊 タイ・日本語教育   横澤萌佳
 
 

チャンタブリーの標識(ウサギ)
七夕飾りの前で記念撮影
日本語フロアの入口
吹き流し
授業風景