大学開学70周年記念、人間文化学科主催 公開シンポジウム 「東北地方の来訪神―仮面、仮装の神々」が開催されました

 米川水かぶり保存会会長の菅原淳一氏、弘前大学非常勤講師の小山隆秀氏を報告者としてお招きし、宮城学院女子大学人間文化学科教授の今林直樹先生をコメンテーターとして、大学開学70周年記念事業、人間文化学科主催の公開シンポジウム「東北の来訪神―仮面、仮装の神々」を、11月9日(土)3コマに、C202教室で開催しました。
 今回のシンポジウムでは、最初に、杉井先生が指導する1年生が今まで調べたタイや日本の来訪神についての発表や、八木先生の2年ゼミの先輩方がインドの来訪神についての報告がおこなわれました。ついで、菅原淳一氏には米川の水かぶりに関する歴史や良さについてお話ししていただいただけでなく、実際に米川の水かぶりの衣装をまとい、儀礼の一部を披露していただきました。小山隆秀氏には、地元となる青森県内の事例報告と題し、可視化された来訪神の事例と姿無き来訪神の事例について、ふだんでは見られないような貴重な映像と共にお話をしていただきました。また今林先生には、沖縄の来訪神であるパーントゥについて詳しく報告をしていただきました。
 土曜日の開催ではありましたが、他の大学の先生方や本校の生徒など、80名以上の方々にご参加いただき、とても内容の濃い時間を過ごすことができました。
 今回のシンポジウムをとおして、来訪神という存在の意味、そして古くからの伝統行事として今なお受け継がれているという凄さを実感することができました。また、今回のお話を聞いたことで来訪神についての興味が湧きましたし、もっと調べてみたいと思える良いきっかけにもなりました。1時間30分という短い時間の中で、ふだんなら、なかなか聞けないような内容が聞けたり、実際に伝統行事を見せていただけたりと、とても濃密な時間を過ごすことができ、貴重な経験となりました。

                      人間文化学科 1年 菅井 稜花