私は、3月4日~3月14日に、公益財団法人日韓文化交流基金が主催する「大学生訪韓団」というプログラムに参加しました。ソウル、江原道楊口郡、春川、蔚山、慶尚北道慶州、釜山を訪問しました。
特に印象的だったのが、韓神大学、江原大学、釜慶大学の3つの大学で行ったディスカッションです。「日韓懸案問題、及び、解決方案」、「就職活動について」などといった普段は絶対に触れることができない内容を主題にそれぞれの大学でディスカッションを行いました。なかでも、最初に訪問した韓神大学の「日韓懸案問題、及び、解決方案」という政治的内容を扱ったディスカッションでは不穏な雰囲気になるかと思いましたが、日本に関心が高い学生ということもあり、終始穏やかな雰囲気で行うことができたことには驚きました。また、ディスカッション中に韓国人学生から、「日本では数ある日韓問題の中で、何を最も問題視しているのか」という質問をされました。私は、東北出身ということもあり、放射能の危険性を身近に感じているため、「個人的には核問題が問題だと思う」と答えました。一方で、同じグループの沖縄出身の方は、「基地問題を身近に感じていることもあり、基地問題が問題であると思う」と述べていました。私は、日韓問題に対して、日本人でも住んでいる地域によって重視することが異なるのだということを感じました。
とてもハードな日程ではありましたが、様々な所を訪問し、全国の意識が高い方々と出会い、刺激的かつ幸せな10日間を過ごすことができました。また、この訪韓団プログラムを通して、私は、歴史や文化の理解をするためには、実際に現地へ行かないと分からないことがあることを実感し、メディアで報道される事柄だけで、その国や人を決めつけてはならないということを考えるようになりました。韓国と日本の間には理解し合えない面もありますが、今を生きる者同士は国境を越えて分かり合えるということを感じました。
人間文化学科 2年 横澤萌佳