日本-スウェーデン国際シンポジウム「<地域子ども学>と持続可能性の視点」 を開催しました

 

文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」東日本大震災を契機とする<地域子ども学>の構築-子どもの視点に立ったコミュニティ研究の拠点形成-宮城学院女子大学 地域子ども学研究センター主催

2019年10月3日(木)日本―スウェーデン 国際シンポジウム「<地域子ども学>と持続可能性の視点」を開催いたしました。

Part1ではワークショップ、Part2ではシンポジウム、特別企画と題しましてMGUうふカフェにて子どもが取り組む食育 プロジェクトの発表が行われました。

 

今回の国際シンポジウムでは、研究ブランディング事業の核となる「地域子ども学」について、持続可能な視点から就学前教育の現状と課題について議論し日本とスウェーデン共通の教育プラットフォーム開発の可能性を探りました。

スウェーデンの幼児教育は、2019年6月から新しい教育カリキュラムがスタートし、幼児教育が生涯教育の基礎として明記されました。教育内容については、「アウトドア教育」のような特色ある教育、一例として幼児期の科学教育が実践されています。

また北欧ではチャレンジ精神や自己肯定感を高める「起業家精神教育」というモチベーション教育の手法が取り入れられ、自ら学び、課題を自己解決することのできる人材の育成につながっています。

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Part1のワークショップでは、カリーナ・ブレイジ先生、インゲマル・ニーマン先生のもと2チームに分かれ中央芝生広場にてワークショップの実践を行いました。

実際に身体と頭を働かせながら行う体験型ワークショップで、参加者の皆さんがコミュニケーションを取りながら生き生きとした表情で参加されている様子が印象的でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Part2の国際シンポジウムでは東海大学 川崎一彦名誉教授より「みんなの教育:スウェーデンの人を育てる国家戦略-スウェーデンの起業家精神教育」についてこれからの時代にどのような教育が求められるのか述べられました。また、ヘルシンボリ教育センター・ペダゴギスタのカリーナ・ヴェルステッド・ヨハンソン先生より、「ヘルシンボリ教育センターにおけるOECD2030の取り組み」について映像を交えながらスウェーデンの現場の現状を届けてくださいました。

 

講演後のアンケートでは、参加者の皆様より以下の声が寄せられました。

「国際シンポジウムでの環境への感受性という言葉がとても印象的でした。子どもに関わる全ての環境に子どもたちが自らどのように関わることができるか、そのために教育者としてどのような可能性が引き出せるかが重要だと考えさせられました。」

 

「スウェーデンのアウトドア教育の効果を知って思ったことは、自然と触れ合うことは子どもの感覚や思想を豊かにするもので時間や手間をかけてでも子どもの関心を広げるためにも日本でも積極的に取り入れるべきだと思った。自分が子どものとき、幼稚園の畑でカブを育てたり近くの公園でキノコをみつけたり、池に入って水遊びをしたことがあった。これらの経験が今役に立ったかは分からないが、今でもはっきり覚えていて楽しかった記憶があり懐かしく思った。」

「実際現場の保育士として本日参加させていただき、改めて自分の保育を見直し考えることができた。子どもを主体的に考え時間をかけて丁寧に関わり続けていきたいと思います。ありがとうございました。」

 

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最後に特別企画の「子どもが取り組む食育プロジェクト」では、本学食品栄養学科の学生とマイスクール桜ヶ丘の小学生によるブルーベリー活動の報告がなされました。

また、地域連携機関から富谷市農林振興課佐藤さんとマイスクール桜ヶ丘平田さんによる報告もなされ今年度の活動による成果が述べられました。スウェーデンの方々との意見交換もなされ、実り多き報告会となりました。この度、国際シンポジウムに携わっていただきました参加者の皆様、関係者の皆様ありがとうございました。