環境文化見学実習

コロナの影響で実施を見送っていた「環境文化見学実習」を今年2年ぶりに実施しました。まだまだ油断のできない状況なので、感染対策に万全を期したうえでの実施です。

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実習は福岡県福岡市でおこないました。建築を中心に文化や地域環境を視察し、九州の地理的、文化的特徴を多角的に学びました。もちろん、博多の美味しい食べ物も堪能して、日本にもまだまだ残る地域性を学んだことは言うまでもありません。

11月9日(水)の初日は大宰府を見学後、九州国立博物館(九国)で集合。不慣れな九州という場所でしかも福岡から離れた場所ですが、無事集合できました。

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九国は中間免震を採用している構造的には非常に意欲的な作品ですが、建物はなんか変ですね。亀がモチーフでしょうか?

 

11月10日(木)、二日目は福岡市赤煉瓦文化館からスタート。

建物は東京駅を設計した辰野金吾の作品ですが、何よりもこうした歴史的建造物を積極的に使っている福岡市のスタンスが素晴らしい。

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ファブラボやカフェとして公開し、無料で様々な道具を貸し出しています。メインの部屋にはモニターがズラッと並んでいます。個人のノートPCと接続して即席SOHOを作ってしまう感じです。

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続いて、旧福岡県公会堂貴賓館。ここはボランティアの方の案内で詳しい解説つきで見学します。

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今でこそ、福岡市は人口160万人の大都市で、東南アジア有数の多様な文化や商業の中心地ですが、明治のころは小さな地方都市の一つだったそうです。

帝国大学の誘致、港の整備、博覧会による都市開発、炭鉱開発などを経て、紆余曲折もありながら、大都市へと変貌したとのことでした。

空港が近い理由など、興味深い話を伺うことができました。

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鯛茶漬けを食べて、午後はメインイベントのアクロス福岡を見学です。

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アクロス福岡は1995年に完成した巨大な公民複合施設です。特に、建物南側の階段状の屋根を利用したステップガーデンは都市緑化、建築緑化という視点でも先進的な試みでした。

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基本構想は当時、建築緑化の第一人者だったエミリオ・アンバースが担い、設計は日本設計と竹中工務店が担当しています。

完成から27年が経過し、繁茂する緑化は見事にそだっています。

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今回は、ビルの管理会社と新日本空調の担当社にご案内をいただきました。

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見学は国際会議場からスタートしました。

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続いて屋上の空調機器を見学、

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ステップガーデンを歩いて降りて、地下の機械室まで見学しました。設備機器の入れ替え作業もあり、興味深いビルの空調システムを見学させていただきました。

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最後に、カナルシティを見学して密度の濃い二日目が終了。

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11月11日(金)、三日目は福岡市立美術館、前川國男の作品です。草間彌生さんのかぼちゃで記念撮影。

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その後、希望者のみ、アイランドシティにいって、伊東豊雄のぐりんぐりんを見学しました。

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慌ただしい日程でしたが、九州や福岡の文化に触れた充実した3日間となりました。

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研修にご協力いただいた新日本空調株式会社の中村繁年様、山中裕史様、エイ・エフ・ビル管理株式会社の杉雅文様、川野厚子様、本当にありがとうございました。