今年度も前期授業終了直前の7月30日(土)に、大学院健康栄養学研究科2年生の修士論文中間報告会が開催されました。
今年度修了生は齋藤実花さんお一人で、社会人学生のため、仕事と両立しながら長期履修制度を活用して研究に取り組みました。研究テーマは「計画的行動理論を用いた予備的離乳食教育の検討」であり、育児中に母親が直面する離乳食に関する困りごとを軽減するための一方法として、妊娠前の女性と、今後育児を行う予定のある父親に対して離乳食教育を行うというものです。
これまで、女子大学生(352名)や、育児中の父親(255名)に対し、離乳食の知識がどの程度備わっているか、また育児や離乳食に対する認識はどのようなものかを調査してきました。それらの結果から、女子大学生も育児中の父親も「食物アレルギーが起こらないか」「離乳食の作り方がわからない」「離乳食の適切な量がわからない」「離乳食に使用して良い食材がわかならい」などの同じ不安を持っていることが明らかとなったため、今後計画している離乳食教育の内容と方法について報告しました。
当日は健康栄養研究科の教員8名と大学院生の他、研究テーマに興味を持たれた教員や、来年度大学院受験を予定している学部生も出席しました。齋藤さんは20分間のプレゼンテーションをした後に、先生方から次々と投げかけられる質問や意見に対し、緊張しながらも自分の考えやこれまで研究した内容について答えました。
中間報告会の後は、年2回実施されている大学院生と教員のためのFD研修会が開催されました。今回は食品科学がご専門の星祐二先生から、「計測システムの構築 ― データロガー Science Cubeを中心に ―」の講義をいただきました。講義ではScience Cubeを経由して実験機器とパソコンを接続することにより、リアルタイムで様々な測定データをエクセルに取り込める様子を説明いただき、様々な分野の研究で活用できることを学びました。
研究発表も研修会も、今後の研究活動の参考になる大変有意義な時間となりました。