夏休み直前の8月7日(土)に、大学院健康栄養学研究科2年生の修士論文中間報告会が開催されました。
コロナ禍の開催となりましたが、大教室であるC203にて、一人20分のプレゼンテーションが行われました。
内田真由さんは「若年女性の低ヘモグロビン濃度と運動能力の関連」と題して、低ヘモグロビン値者の持久性運動能力を把握するために、本学食品栄養学科学生を対象に、血中ヘモグロビン値と持久性運動能力の測定を実施しました。これまでの調査では、低ヘモグロビン値者は7.6%、持久性運動能力の結果はやや劣っている・劣っている人が合わせて38.5%という結果が報告されました。今後は調査対象者を増やすと同時に、食事調査の解析も行い、管理栄養士の視点から考察を深める予定です。
杉田詩織さんは養護教諭として食物アレルギーに関するカリキュラム開発を行うことを目的に、「小学校における保健教育のカリキュラム開発-食物アレルギーに焦点を当てて-」の題目で研究を進めています。しかし、コロナ禍により計画していた小学校での授業ができないため、指導計画について説明がなされました。食物アレルギーについて家庭科以外の教科では十分に取り扱われていないことから、小学校3・4年生を対象として、保健教育の観点から授業づくりに取り組んでいます。
当日は健康栄養研究科の教員8名と大学院生が出席し、それぞれの発表の後に10分間の質疑応答の時間が設けられました。二人の大学院生は、先生方からの鋭い質問に、緊張しながらも自分の考えやこれまで研究した内容について丁寧に答えていました。
中間報告会の後は、年2回実施されている大学院生と教員のためのFD研修会が開催されました。今回は食品科学がご専門の星祐二先生から、今年度変更された日本食品標準成分表2020年版(八訂)について、その考え方と変更点についての講義を受け、一緒に学びました。
修士論文提出まであと半年、今後のお二人の研究成果が楽しみです。