2023年11月4日土 宮城学院女子大学音楽館ハンセン記念ホールにて公開シンポジウム「音楽とリベラルアーツがつむぐ地域革新」が開催されました。
主催 宮城学院女子大学附属キリスト教文化研究所、共催:女子ミッション教育史研究会
シンポジウムは、宮城学院女子大学学芸学部音楽科学生による演奏(オルガン、声楽、クラリネット、2台のピアノ)で幕を開け、片瀬一男(研究代表 東北学院大学教授)より趣旨説明がありました。
基調講演は北原かな子氏(青森中央学院大学教授)の「『辺境』から見る洋楽受容と近代東北の音楽家たち」。東北の一体感、辺境は逆に最先端となること、また明治期の音楽教育について斬新な解釈がなされ、聞き入りました。
研究報告では本研究会メンバーの相澤出(東北医科薬科大学准教授)より、「音楽がつむぐ地域文化の革新-宮城学院同窓生のライフコース分析」と題して、卒業生の丹念なインタビュー事例をもとに、音楽文化の伝達に寄与した女性のライフコースが語られ、戦前、戦後の女性の生き方、ピアノの受容、女性と教育の変容が報告されました。
コメンテータは本学松本晴子教授、またゲストコメンテータに遠藤惠子東北学院大学名誉教授を迎えました。
学生からは、「卒論で日本の戦前の小説を取り扱うため、その時代の女学校の話は参考になった」「卒業生のライフコースをはじめて知った」「音楽教育と宗教文化のかかわりが印象に残った」といった感想が寄せられました。参加者一般市民、学生約120名。(文責 天童睦子)