『Du är du (あなたはあなた)』♬
『Jag är jag (私は私)』
『Man är olika (人間は多様です)』
講義の始まりで、良子さんの小学生のお子さんが登場。校歌を歌ってくれました。
良子さんは、福島の高校の社会の教師として勤めた後スウェーデンに渡り、家庭を築き、そして、ストックホルム大学で教員の資格を得るため学んでいます。今回は、スウェーデンの大学と中学校での教育実習の経験を基に、義務教育における『学校の価値基準』、『民主主義』を基礎にした『多様性と権利』についてお話ししていただきました。スウェーデンのラーロプラン(日本で言うところの学習指導要領)には、「人間の価値の不可侵性、個人の自由と尊厳、すべての人間が同価値であること、男女平等、弱き者への連帯感は学校が表現し伝える価値観」であることが明記されています。良子さんが実習した中学校はスウェーデン性教育協会(RFSU)からLGBTQの認定を受けていたそうで、前述の学校の価値基準に照らして、トランスジェンダーのこどもの存在は特別なことではないことを説明してくださいました。
さらに、良子さんが、何か問題が生じた時の対応として、個人責任に終始せず、国、社会、教育の責任を問うこと、批判することの重要性を示唆されたことも印象的でした。
健康も個人の努力だけで守れるものではありません。社会制度や環境を問うことは、WHOのヘルスプロモーションの考えにつながっています。
保育園から大学院まで批判的に考えることが大切にされていることも、新鮮に響きました。
全てを紹介しきれないのが残念ですが、最後に良子さんの実習校でコロナ禍に貼られたというメッセージを紹介します。作者不明で、誰が貼ったかわからない、貼りたい人が貼るのだそうです。
(うつっていくこと)
微笑み
思いやり
友情
笑うこと