人間文化学科学生が中心となって活動している自主活動「桜ヶ丘古文書プロジェクト」のメンバーは、3月3日に、東北大学災害科学国際研究所で行われた古文書の保全活動に参加しました。研究所内には歴史資料の保全活動を進めているNPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク(通称:宮城資料ネット)の事務局があり、当日は、人間文化学科学生7名(人間文化学専攻大学院生1名含む)が、宮城資料ネットのボランティアスタッフの方々から専門的な指導を受けながら作業を行いました。
今回の活動では、襖に貼られた古文書を剥がす作業と、古文書のクリーニング作業を行いました。襖から古文書を剥がす際には、霧吹きやアイロンを使い、紙を伸ばしながら作業を進めていきました。慎重に作業を行っていたため、古文書を綺麗に剥がすことができるととても安堵しました。また、剥がした文書には、何度も文字の練習をしたと思われる筆跡が残っており、当時の人々の生活の様子をイメージすることのできる資料でした。
クリーニング作業では、はけを使って細かい埃を丁寧に取り除く作業を行いました。私は主に手紙のクリーニング作業を中心に担当しました。宮城資料ネットの方々からご指導を受けながら、当時の宮城の地名やくずし字の読み方についても学ぶことができました。
宮城資料ネットの古文書保全活動は東日本大震災発生以降とくに注目されるようになっていますが、今回の活動は震災の発生時期と近いこともあり、歴史資料をどのように後世に伝えていくかを改めて考える機会となりました。
「桜ヶ丘古文書プロジェクト」では、学内でも資料保全活動を行っており、主に歴史資料の撮影を通じた保存活動を実施しています。東北大学災害科学国際研究所での活動は年2回行われる貴重な機会です。専門家の方々から学ぶことができ、大変有意義な経験になりました。今後も歴史資料の保全と活用に関心を持ち、積極的に取り組んでいきたいと考えています。宮城資料ネットの事務局、スタッフの皆様、ありがとうございました」。
(人間文化学科2年 佐藤智葉)
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古文書が貼られた襖の下張り

下張りの古文書を剥がす作業

古文書のクリーニング作業(1)

古文書のクリーニング作業(2)